日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT2_36
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ポスター2
映像に基づく置き忘れ判定における観察者の着目点の検討
小島 隆次田中 未来哉角所 考
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抄録

オフィス等で放置された物が、意図的に置かれたのか、置き忘れであるのかを防犯カメラ等の映像からヒューリスティックに自動推定するシステムの開発に向け(cf. 田中ら, 2019)、本研究では以下の調査を行った。調査はwebサーベイ形式で、参加者は映像を見た後いくつかの質問に回答した。刺激映像(無音)は、大学生が研究室の自分の机に、ノートPC、スマホ、水筒を持参する場面から始まり、スマホを放置して立ち去るという内容であった。参加者はこの動画を見て、スマホが置き忘れられた程度を評価するとともに、その評価理由を回答した。また、置き忘れ判定の要因として、場所の公共性、持参物の数等を挙げ、それらの重要性も評価した。調査の結果、映像に基づく置き忘れ判定には、物体数や所有者の視野・視線方向のような映像から判断可能なものだけではなく、それら事実に対する認識・評価も考慮する必要があることが示唆された。

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