日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT2_2
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ポスター2
「四季」と「色」のイメージ的結びつきによって誘発されるストループ様効果
朝岡 陸浅倉 萌楓小島 治幸
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抄録

文字情報処理が色情報処理に干渉する現象はストループ効果と呼ばれ,多くの研究で議論されてきたが,文字と色が異なるものを指す場合にこのような効果が現れるかどうかは不明瞭である。本研究では文字と色がイメージ的に強い結びつきを持つものとして,四季を表す文字とそれと結びつきの強い色を用い,ストループ様効果が観察されるかどうか検討した。予備実験から,春と桃色,夏と水色,秋と茶色,冬と白色にそれぞれイメージ的結びつきがあることがわかった。本実験ではこれらの文字と色を使用し,ストループ課題を行った。実験1ではボタン押しによる回答,実験2では口頭音読による回答をそれぞれ求めた。その結果,ストループ様効果は観察された一方,色情報が文字情報処理に干渉する逆ストループ様効果は観察されなかった。よって,イメージの結びつきによってもストループ様効果が誘発されることが示唆された。

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