日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第18回大会
セッションID: PT2_4
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ポスター2
内受容感覚の個人差が身体イメージ変換過程に与える影響
笹岡 貴史廣瀬 健司
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抄録

自己の身体イメージには,自己の身体に関する感覚である内受容感覚が関わっており,その個人差が身体イメージの変換過程に影響を与えていることが予想される.そこで,正面/背面から見た人物が挙げている手が右手か左手かを判断させる課題成績と,参加者の心拍に様々な遅延を加えた音列を提示し,自己の心拍かどうかを回答させる心拍弁別課題から得られた指標との関係を検討した.その結果,心拍弁別課題で自己の心拍と答える遅延時間の範囲が大きい参加者ほど,画像平面上で時計回りに90°回転させた人物の腕の左右判断の際,正面像と背面像の間の反応時間の差が大きかった.また,心拍弁別課題において自己の心拍と一致していると答えるバイアスが大きい参加者ほど,正立(0°)した人物の正面像と背面像との間の反応時間の差が大きかった.以上の結果に基づき,内受容感覚の個人差が身体イメージの変換過程に与える影響について考察を行う.

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© 2021 日本認知心理学会
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