日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第19回大会
セッションID: P2-D16
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ポスターD
アファンタジアの出現率とサブタイプに関する調査
*髙橋 純一齋藤 五大大村 一史安永 大地杉村 伸一郎坂本 修一堀川 友慈行場 次朗
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抄録
本研究では,アファンタジアの出現率とサブタイプに関する調査を行った。アファンタジアとは,実際の知覚は機能しているもののイメージ形成が難しい状態である。一般成人(N = 1018)がウェブ調査により質問紙に回答した。質問紙には,複数の感覚モダリティに関するイメージ鮮明性(QMI),視覚イメージ鮮明性(VVIQ),認知スタイル(VVQ)を用いた。またイメージが浮かばないと報告した場合は,その具体的な特徴について自由記述への回答も求めた。結果から,イメージが浮かばないと回答した者は112名であった。VVIQの評定点を比較してみると,最低点の群(n = 2:VVIQ = 16)と 低い群(n = 17:16 < VVIQ < 33)に加えて,中程度以上の群(n = 93:33 < VVIQ)の存在も確認した。各群を比較すると,QMIやVVIQの下位因子の評定傾向に違いがあった。以上より,アファンタジアの割合を考慮する際には,QMIやVVIQの下位因子にも注目することで複数のサブタイプが存在する可能性がある。
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© 2022 日本認知心理学会
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