主催: 日本認知心理学会
会議名: 日本認知心理学会第23回大会
回次: 23
開催日: 2025/05/31 - 2025/06/01
人間は多彩な物体表面の材質を容易に認識し,光沢,透明感などの材質特性を知覚する.本研究では,この材質知覚が低次・高次の画像統計量によりどれほど決定づけられるかを検証した.10の材質カテゴリからなる自然表面の画像200枚と,それらを低次の統計量で合成したPS合成画像および深層画像統計量で合成したスタイル合成画像を用い(計600枚),材質カテゴリの分類成績,表面特性の評定値,および視覚誘発電位(VEP)による材質判別精度,が合成画像と原画で異なるかを検証した.その結果,原画とスタイル合成画像の間でデータは非常に類似することがわかった.また,深層画像統計量は行動的な分類成績と類似した誤答パタンを示し,また特定の潜時におけるVEPと強い相関を示した.これらの結果は,(CGではない)現実世界における人間の材質知覚が,二次元画像のもつ高次の統計的特徴によりほぼ決定されるという考えを支持している.