大学の土木系学科における学部3年生のコンクリート実験演習科目において,モルタル梁を使ったコンテスト形式に変更して,授業改善に取り組む模様を紹介する。コンテストは,梁の耐荷力,耐久性,環境性能,および学生の計算能力に対してそれぞれ得点を付与し,総合得点により競うものである。学生たちが得点を最大にするようにそれぞれの最適解を求めながら試行錯誤する過程において,コンクリート工学に必要とされる能力を身に付けるように計画している。現在の方式に至るまでの改善の過程と,教育効果および今後の課題について述べる。