抄録
本稿は,北陸自動車道大慶寺川橋では,平成元年に4種類の電気防食工(帯状陽極方式,導電性塗料方式,チタンメッシュ方式,亜鉛シート方式)を,平成8~9年に2種類の電気防食(内部挿入型陽極方式,亜鉛溶射方式)を設置し,合計6種類の電気防食工を追跡調査してきた。しかし,電気防食の技術更新に伴い,近年,追跡調査を実施してきた電気防食と同じ鋼製部材が製造されておらず維持更新ができないことや採用事例がないものがほとんどであることがわかってきた。そのため,追跡調査の結果をもとに,LCC等の検討を行い工法を決定し,採用した工法の補修状況について報告する。