コンクリート工学
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工事記録
スリップフォーム工法による世界最大級の地上式LNGタンクのPC防液堤コンクリートの建設─大阪ガス 泉北製造所第一工場 5号LNGタンク─
大西 俊輔西﨑 丈能近松 竜一桜井 邦昭
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2014 年 52 巻 4 号 p. 323-329

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抄録

容量23万m3の世界最大級の地上式LNGタンクのPC防液堤コンクリートの施工にスリップフォーム工法を初めて適用し,20日間で構築した。スリップフォーム工法では型枠を連続的に上昇させるため,コンクリートには,薄層で広範囲に流動できる高い流動性と,若材齢時で脱枠した際にも自立できる初期強度や長期的な塩害や中性化に対する抵抗性の確保が要求された。また,鉄筋・PCシース管の組立とコンクリートの打込み作業を並行で行う必要があるなど,各作業の効率化が求められた。本稿では,スリップフォーム工法によるPC防液堤コンクリートの施工概要,上記の要求品質を満足するコンクリートの配合選定結果や施工時における品質試験結果について報告する。

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© 2014 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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