塩害環境が非常に厳しい沿岸構造物は,定期的な補修工事が行われることが多く,LCCの面から課題となっている。これに対し,超高耐久性材料であるUFCを補修材料として用いることにより,残存供用期間中に再度の補修工事を行う必要をなくすことが期待される。本稿では,UFCの中でも施工性に優れる常温硬化型UFCを用いて沿岸構造物をリニューアルしたプロジェクトについて報告する。リニューアルした構造物は,RC護岸と桟橋床版である。常温硬化型UFC が現場打込み可能であるという利点を用いることにより,効率的なリニューアルを行うことができた。