2021 年 59 巻 6 号 p. 489-495
1981年に「新耐震設計法」が導入されてから,約40年が経過した。この間,超高層RC造建物の実現などによりRC構造の設計・施工技術は大いに進展した。このようなRC構造技術に関する最新の研究成果が反映された「鉄筋コンクリート構造保有水平耐力計算規準・同解説」が日本建築学会から刊行された。この規準では,非線形増分解析を用いた架構の保有水平耐力計算方法とともに,構造実験データに基づく部材種別の判定方法,架構の全体崩壊形を保証する具体的な設計方法などを提示している。RC構造に関する保有水平耐力計算に関する学会規準はここ約30年の間刊行されておらず,今後本規準が合理的なRC構造設計に寄与することが期待される。