1974 年 12 巻 9 号 p. 107-114
RC構造物では, コンクリートの硬化速度, 作業工程などの都合上, 打継目が必要となり, 一般に突出した鉄筋は外気に曝された状態におかれる。その期間が長くなると発錆はさけられず, 特に北九州工業地帯等では錆の進行が速いことが報告されている。このため, 打継目のコンクリートを打設する前に鉄筋表面の錆を落とす作業を余儀なくされることが多い。
筆者らは, この防錆の一方法として鉄筋にあらかじめセメントペーストを塗布する方法を試み, その効果を探った。また, そのようにプレコートされた鉄筋の付着特性, ひびわれ特性も調べて, 本工法の有用性を明らかにした。