コンクリート工学
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コンクリートのプレクーリング工法の現状
長滝 重義小野 定
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1991 年 29 巻 12 号 p. 5-19

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抄録

マスコンクリートの温度ひびわれ制御対策の一つとして, コンクリートの打込み温度 (練上り温度) を下げるプレクーリング工法は, 古くから効果的な制御対策として使用されている。海外ではこれまでにも多くの使用実績が報告されており, またわが国においても1950年代に入ってからコンクリートダムで使用されている。しかし, コンクリートダム以外の一般構造物で広く使用されるようになったのは比較的新しく1970年代に入ってからである。プレクーリングの効果は, 温度ひびわれ制御のほかに, 強度発現においても認められる。本報告は, 約半世紀にわたって実施されてきたプレクーリングをレビューし, その結果をもとにしてプレクーリング工法の体系化を試みた。ついで, プレクーリングの効果について既往の研究成果を総括し, 主なプレクーリング工法の概要をとりまとめた。さらに, これまで実施されたプレクーリングの施工実績の概要をとりまとめた。

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© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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