1992 年 30 巻 6 号 p. 27-38
本実験では建築構造における主要材料であるはり・柱接合部を取り上げ, その重要な耐震性能である剛性や耐力に対してどのように損傷を受けるのかを実験的に調べることを目的とし, 強度と変形能力を確認した。
とくに, 本実験ではプレキャストのプレストレストコンクリート構造の圧着接合の復元力特性を得ることを主目的とした。その結果, 圧着接合は十分に接合効果があり層間部材角で±1/100rad, ±1/50radを与えても十分安全性があり, ±1/25radを与えても破壊することがなかった。さらに, パネルゾーンにひびわれが発生していないことはパネルゾーンの増強工法に適用できるものといえる。