コンクリート工学
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膨張コンクリートを用いてひびわれを抑制した大規模建物の施工
津山 巌菊地 章中西 正俊三宅 信雄綿貫 輝彦
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1992 年 30 巻 6 号 p. 48-57

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抄録

鉄筋コンクリート造建物に生ずるひびわれは, 建物の耐久性を損なうおそれがある。また, 漏水の原因となり, 美観上からも決して好ましくない。そこで, 最近つくば市に新築された延床面積約35000m2の大規模な研究所棟に膨張コンクリートを使用し, 適切な設計および施工と相まって, 有害なひびわれを完全に制御することができた。この躯体コンクリートには計器を埋設し, また別に, 供試体を作製して, それぞれの膨張・収縮性状を測定した。さらに, この供試体の曲げ強度試験を行って乳普通コンクリートを用いた場合と比較して, 膨張コンクリート使用によるひびわれ性状等の改善効果を確認した。本文では, これらの工事の概要および測定結果について報告する。

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© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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