1992 年 30 巻 9 号 p. 37-47
柱を鉄筋コンクリート (RC) 造, はりを鉄骨 (S) 造とする混合構造を工業化した工法を開発し, このほど4階建ての中規模オフィスビルに適用した。この工法はFSRPC工法と称し, 建築i生産技術の面ではPC工法の特長を持ちながら, 構造計画の面ではRC造とS造双方の長所を活用しようとのねらいで開発されたものである。その実施に際しては, 部材の製作や組立・接合工程における工事計画, 品質管理面において通常の架構式プレキャストコンクリート (FRPC) 工法とは異なるいくつかの課題が想定された。本報告はそれらの課題に対して本工事の実施を通して試みられた解決策, ならびにその結果について紹介するものである。