全主方向緊張材に新素材を使用したPC橋りょうが, 愛知県南設楽郡作手村のゴルフ場に完成した。本橋りょうは,橋長111.0m(支間長75.0m)の中央ヒンジラーメン橋で,炭素繊維補強材 (Carbon Fiber Reinforced Plas.tics) を張出し施工用緊張材および外ケーブル緊張材に適用しており,橋りょう規模, 新素材使用量ともに最大規模を誇る。本橋ではマルチケーブルを実用化した場合に生じる諸問題を解決するために種々の実験を行った。本稿では,本橋独自の設計手法,および(1)定着システムに関する実験, (2)設計に関する実験,(3)施工に関する実験などの実験報告を中心に紹介する。