コンクリート工学
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アルカリ骨材反応によるコンクリートの劣化損傷事例と最新の補修・補強技術
久保 善司鳥居 和之
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2002 年 40 巻 6 号 p. 3-8

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抄録
従来, ASRにより劣化した構造物の耐荷性能については, 内部に配置された鉄筋によって膨張が適切に抑制された場合, 健全なものと比べて大きく低下してないものとされてきた。しかし, 近年, ASRによって著しく劣化したコンクリート構造物の事例が報告されている。反応性骨材の種類と構造物の使用・環境条件によってはコンクリート構造物に過大な膨張が生じ, コンクリートと鉄筋との付着低下, コンクリート自身の強度の低下, 内部の鉄筋の降伏・破断などを生じた構造物が報告されている。本稿では, ASRにより劣化したコンクリート構造物の劣化損傷事例を解説するとともに, 補修・補強対策の現状とその問題点および最新の補修・補強技術の開発動向について紹介する。
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© 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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