抄録
本研究の目的は,テスト期間におけるコーピングモデルを作成し,動機づけタイプの観点から無気力を低減させる学習スキルを明らかにすることであった。対象者は中学1,2年生875名であり,自己決定理論(Deci & Ryan, 2002)の枠組みを用いて,自律的学習群,他律的学習群,低動機学習群の3群に分類した。多母集団同時分析の結果,①自律的学習群にはメタ認知スキルの提供を,②他律的学習群には個人に合った学習スキルの提供と肯定的思考の促進を,③低動機学習群には反復・集中スキルの提供を,それぞれ中心とした援助が有効であることが示された。本研究の結果から,学習者の動機づけタイプに合わせた援助を行う必要性が示唆された。