本研究では,Preferred Reporting Items for Systematic reviews and Meta-Analyses(PRISMA)Statement に基づき,援助要請意図・態度と援助要請における結果予期との関連を概観することを目的とした。対象となったのは,CiNiiの検索およびハンドサーチによって得られた40の論文に含まれる研究42件であった。おもな結果は以下の通りである。(1)援助要請実行の利益はほとんどの研究で援助要請意図と正の関連が報告されている。(2)援助要請実行のコストは,半数以上の分析で援助要請意図との間に有意な負の関連を示さない。(3)特に,援助要請実行の利益による関連を統制すると,援助要請実行のコストと援助要請意図との関連はほとんどみられなくなる。このことは援助要請の促進を図る際に,援助要請実行の利益に注目することの重要性を示唆する。一方,援助要請態度については,援助要請実行の利益・コストとの単相関が検討されるのみであり,研究数も十分ではなかった。最後に,各論文のバイアスリスクが報告され,妥当性の報告された尺度を用いた研究の蓄積の必要性が指摘された。