抄録
本事例は,高等学校新入生107名に対して,(1)クラスにおいて心理的に距離の近い人をつくること,(2)不安感を軽減すること,(3)学級生活への期待感を喚起すること,を目的としたグループアプローチを行ったものである。教員が実施できるプログラムを作成するにあたり,集団のアセスメントを行い,活動内容の選定と構成を行った。その結果,新入生の不安感は2週間後に有意に低減され,1か月後には,居心地の良さの感覚が有意に高まった。また,自由記述を内容分析した結果,「不安感の軽減」「人間関係の形成」「クラスへの期待感」をはじめとする10カテゴリーが抽出された。以上のことから,本プログラムの効果について考察した。