カウンセリング研究
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ケース報告
個人面接と合同面接の併用に関する一考察――神経性やせ症の女子高校生とその母親との心理面接過程から――
石垣 真由子
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2025 年 58 巻 1 号 p. 45-56

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抄録

本研究は,神経性やせ症の女子高校生とその母親に対し,個人面接と合同面接を併用して行った心理面接の過程について報告するものである。クライエントの神経性やせ症の背景には,クライエントの内的なテーマとしての低い自己肯定感に加え,クライエントと母親の関係性に関わるテーマとしての母子間のすれ違いがあると考えられた。セラピストは,前者についてはクライエントの個人面接を,後者については母子の合同面接を行い,それらを併用することで複数のテーマについて同時並行的に取り組むこととした。第Ⅰ期では,合同面接を中心に,セラピストという存在を通して母子の相互理解が深まることで,母子関係におけるすれ違いが解消に向かった。第Ⅱ期から第Ⅲ期では,個人面接を中心に,クライエントが自己理解を深めていく中で自己肯定感が育まれ,青年期の発達課題としての精神的な自立を遂げることとなった。最終的には,個人面接の比重が高まる形で終結に至り,クライエントのやせ症状も改善した。考察では,合同面接と個人面接がもたらした変化に加え,1回の心理面接の中で合同面接と個人面接を併用するという本事例の面接構造の効用と今後の課題について論じた。

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