都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第38回学術研究論文発表会
セッションID: 154
会議情報

ルシオ・コスタのコンペ当選案にみるブラジリアの都市計画について
ール・コルビュジェの『ユルバニズム』との照合を通じて
*川西 光子中岡 義介
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本稿は、ルシオ・コスタのコンペ当選案にみるブラジリアの都市計画のコンセプトを明らかにするために、近代都市計画理論がいかに当選案に使われているかの検証の意味も込めて、当選案の解説内容とル・コルビュジェの『ユルバニズム』との照合をおこなったものである。その結果、当選案の解説から191のキーセンテンスが抽出され、六つのカテゴリーに分けられ、≪基礎的な考え方≫の88%、≪全体の骨格≫の92%、≪機能構成≫の82%、≪技術・方式≫の56%、≪デザイン≫の87%、≪その他≫の89%が『ユルバニズム』と符合した。さらに、その符合する程度を三段階にわけると、≪基礎的な考え方≫では「全く同一」が最も多くなった。よって、ブラジリアの都市計画には『ユルバニズム』に示された都市計画の原理が随所にみられることが明らかとなった。

著者関連情報
© 2003 公益社団法人 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top