抄録
防災型土地利用規制の一事例として、活断層上とその近傍の土地利用の規制や管理について検討する。日本における制度導入の是非を検討するため、既に防災を考慮した土地利用を制度化しているニュージーランドの事例を考察することが必要である。分権化により権限の増大した自治体への調査を踏まえ、その問題点や課題を抽出し、わが国への適用可能性を考察した。NZの防災型土地利用規制の特徴は、以下の通りである。1地震ハザードに関する情報開示の義務づけと、地区計画におけるハザード情報活用の法的根拠がある。2地方政府主体の防災への取組みがなされている。3資源管理法の運用による包括的な枠組みがある。4地区計画と資源同意の活用による柔軟な制度である。5開発行為とその影響評価に基づき同意の可否を決定する。6資源管理法と建築基準法の連携により、建物構造が決定される。7開発者の自己努力を求めるシステムである。