都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第43回学術研究論文発表会
セッションID: 139
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構内移動及び待ち時間を考慮した発着点の最適配置に関する研究
*寺林 昂岸本 達也
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抄録

公共交通機関の整備に当たっては、より現実の需要に即した効果的な整備を行うため、最適な交通機関の種類の選択、発着点の配置、運用を行う必要がある。本研究の目的は、そのような解を求める基礎的なステップとして、交通機関において構内移動と待ち時間が発着点の最適配置や利便性に与える影響を明らかにすることである。 はじめに、発着点における構内移動と待ち時間の負担を表す指標としてアクセスコストの定義をおこない、続いて発見的手法を用いた構内移動と待ち時間を考慮した発着点の最適配置を求めるモデルを構築した。そしてこのモデルを用いて分析を行った結果、構内移動と待ち時間等のアクセスコストが発着点の最適配置や各指標に与える影響について(1)発着点の位置への影響は小さい(2)平均乗車時間はアクセスコスト上昇によって大きく増加する(3)利用者数はアクセスコスト上昇によって減少する(4)アクセスコストが大きい交通機関は乗車している時間の割合が小さくなるので、利用者にとってより大きな負担となる可能性がある、ということが明らかとなった。

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© 2008 公益社団法人 日本都市計画学会
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