日本都市計画学会中部支部研究発表会論文集
Online ISSN : 2435-7316
北陸地方の県庁所在地都市における人口分布の集約・拡散に関する分析
2005年から2020年の国勢調査データを用いて
近藤 智士野際 大介
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2022 年 33 巻 p. 69-74

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抄録

北陸地方の県庁所在地である新潟市,富山市,金沢市,福井市を対象に2005年,2010年,2015年,2020年の国勢調査の地域メッシュデータを用いて,人口分布の集約・拡散状況について分析した.分析手法としては市街化区域内外における人口の時系列推移の集計,人口階級別の人口及びメッシュ区画数の把握,人口密度関数の推計を行った.その結果,各市において居住人口の市街化区域内比率が上昇していることから,人口の受容という面では市街化区域制度が有効に機能していることが示された.富山市においては人口密度の高い地域に人口集中する傾向が見られ,集約型都市の構築に向けた動きがみられる.一方,新潟市,金沢市,福井市では人口密度の高い地域に居住する人口割合が低下しつつあり,特に福井市においては空間的にも人口分布が拡散する傾向が示された.

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© 2022 公益社団法人 日本都市計画学会 中部支部
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