2019 年 17 巻 p. 17-20
地下街の浸水時には地上の状況によって使える避難口や避難経路が変わることがあり、円滑に避難できない可能性がある。本研究では実在の地下街において、避難者に実際に避難行動をとってもらう実験を行い、避難地区を指定するアナウンスが避難行動に与える影響や避難地区の選択理由を明らかにすることを目的としている。実験の結果、近いあるいは知っている避難先に、地下ではなく地上に出て避難する人が多いことがわかった。また、避難地区を指定するアナウンスを行うことで、来街者の避難先を適切に誘導できる可能性があることがわかった。