2019 年 17 巻 p. 5-8
伝統的景観を有する観光地として、修景された景観に対する来訪者の評価を明らかにすることは、今後の更なる地域ブランディングを創出していく上では重要であると考える。そこで本研究は、建築物修景基準が定められており、町並み景観が観光資源ではある、伊勢市おはらい町通りを対象地として、SNSに投稿された写真の撮影構図に着目し、修景された町並みの景観に対する来訪者の深層的評価を分析した。 その結果、SNSでは建築物の修景要素に着目したと考えられる構図と、その他のものに着目したと考えられる構図が存在することが分かった。前者では、修景された建物は来訪者に評価される対象であること、後者では来訪者が楽しむものが修景された景観以外にも存在することが分かった。