千葉県立保健医療大学紀要
Online ISSN : 2433-5533
Print ISSN : 1884-9326
原著
がん化学療法における貧血アセスメントツールの開発
小澤 桂子森 文子遠藤 久美佐藤 まゆみ高山 京子川地 香奈子佐藤 禮子
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2019 年 10 巻 1 号 p. 1_35-1_42

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抄録

 がん化学療法に伴う貧血症状を的確かつ簡便に評価するためのアセスメントツール開発を目的に研究を実施した.6つの研究協力施設でがん化学療法を受けている患者389名に対し,研究者が作成した11項目の貧血アセスメントツールとFACT-Anemiaを用いて調査を行った.得られたデータから因子分析を行い,「手先や足先が冷たい」を除く10項目から3因子を採択した.構成概念妥当性の検討では,2項目以外の項目の相関係数は0.10~0.59であった.FACT- Anemiaとの基準関連妥当性の検討では,ツールの全体のスコアとFACT-Anemiaのサブスケールスコアとの相関係数は0.80~0.77であった.内的整合性を検討した結果,ピアソンの相関係数は0.48~0.94であった.対象者のうち113名に,1回目の調査の2~3週間後に再現性を確認したところ,各項目のスピアマンの順位相関係数は0.43~0.77,κ係数は0.20~0.44であり,ある程度の再現性があると判断された.これらの結果から信頼性と妥当性は検証された.完成した10項目の貧血アセスメントツールは,項目数の少なさから,患者のセルフモニタリングや日常臨床での活用に適切であると考えられた.

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© 2019 千葉県立保健医療大学
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