抄録
21世紀を迎えた我が国における、がん患者に対する医学的リハビリテーションにおいて、作業療法の治療効果に対する評価を調査対象の適格基準として文献レビューを実施した。4種類の日本語データベースにおいて「がん、リハビリテーション、評価、作業療法」の4語をキーワードとして2005年から2016年までの12年分の文献検索を施行したところ、総数では723論文がヒットした。しかし、原著論文かつ上記の適格条件を満たすものは55論文であった。これについて検討したところ、対象期間において次第に論文数が増加する傾向がみられ、研究方法として症例が多く、対象となった癌腫では乳癌・脳腫瘍が多いながら癌腫に拡大傾向がみられる、などが明らかとなった。