抄録
コンクリートの気泡組織と耐久性指数の相関について約200データを基に分析した。その結果,フレッシュから硬化にかけてコンクリートの空気量は減少し,この傾向は中庸熱フライアッシュセメントの場合に,より顕著であることが確認された。また,コンクリートの気泡間隔係数は,空気量と気泡比表面積のいずれの影響も受けるため,気泡間隔係数の値が同程度であっても気泡分布が大きく異なることがあり,径0.15mm未満の気泡量が多いコンクリートほど耐凍害性が高い傾向にあることが明らかとなった。さらに,本研究のケーススタディの範囲では,径0.03~0.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数は小さくなり,径1.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数が大きくなったことを示した。