コンクリート工学論文集
Online ISSN : 2186-2745
Print ISSN : 1340-4733
ISSN-L : 1340-4733
コンクリートの気泡組織と耐凍害性の関係に関する考察
坂田 昇菅俣 匠林 大介橋本 学
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 23 巻 1 号 p. 35-47

詳細
抄録
コンクリートの気泡組織と耐久性指数の相関について約200データを基に分析した。その結果,フレッシュから硬化にかけてコンクリートの空気量は減少し,この傾向は中庸熱フライアッシュセメントの場合に,より顕著であることが確認された。また,コンクリートの気泡間隔係数は,空気量と気泡比表面積のいずれの影響も受けるため,気泡間隔係数の値が同程度であっても気泡分布が大きく異なることがあり,径0.15mm未満の気泡量が多いコンクリートほど耐凍害性が高い傾向にあることが明らかとなった。さらに,本研究のケーススタディの範囲では,径0.03~0.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数は小さくなり,径1.125mmの気泡の増加に伴って気泡間隔係数が大きくなったことを示した。
著者関連情報
© 2012 公益社団法人 日本コンクリート工学会
前の記事
feedback
Top