バイオマス火力発電所等により排出される未粉砕処理の籾殻灰を混入したコンクリートの特性把握を行った。その結果,セメントの内割置換(結合材)で使用した場合,単位水量を20~70kg/m3増加させることでスランプ制御が容易となり,適正な籾殻灰混入量は25~80kg/m3の範囲内であったが,無混入と比較して強度発現性は小さくなることが明らかとなった。一方,セメントの外割置換(混和材)で使用した場合,単位水量175kg/m3,水セメント比60%の配合では,籾殻灰を50~75kg/m3混入する事で粘性を含め適切なフレッシュ性状が確保され,強度も増進する結果が得られた。さらに,無混入に比べ凝結時間の短縮,ブリーディング量の低減,高い耐凍害性を示すことから,混和材として利用することが望ましいことが明らかとなった。