抄録
粘土鉱物は非常に小さく、その組織の直接観察は困難である。
そのためわれわれはモデル計算から組織構造の構築を目指した。
粘土鉱物の単位格子を一つの粒子とする粗視化を行い、粘土分子内の隣の粒子と二つ隣の粒子をバネでつなぎ、粘土鉱物のモデルとした。分子間力として、粒子にL-J型のポテンシャルを与えた。分子内、分子間力はMD計算の結果から得た。ベルレ法を用いて多数の分子モデルを積み重ね、組織を作成した。このように構築した粘土組織の密度、X線パターン等を計算し、現実の観測と比較し粘土組織について考察した。