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横山 信吾, 佐藤 努, 中村 邦彦, 田中 幸久, 広永 道彦, 谷 智之, 庭瀬 一仁
セッションID: A1
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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Ca(OH)2-CaCl2混合溶液およびフライアッシュ混合低熱セメントの溶脱水中でのスメクタイトの溶解速度について評価した。Ca(OH)2-CaCl2混合溶液中でのスメクタイトの溶解速度のpH依存性は、既往のNaOH溶液やKOH溶液から求められた依存性とほぼ同様であった。また、フライアッシュ混合低熱セメントの溶脱水中の溶解速度は、Ca(OH)2-CaCl2混合溶液中の溶解速度よりも遅い結果となった。これは、溶脱水中にはSiやAlなどが含まれており、溶液組成がスメクタイトの溶解平衡に近づいているためだと推測される。
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中村 邦彦, 横山 信吾, 田中 幸久
セッションID: A2
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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クニゲルV1で作成した直径3cm高さ1cmの圧縮成型体を、60℃の恒温環境下で2Lのアルカリ溶液(NaOH:1.0M,0.01M、KOH:1.0M,0.01M,比較のためイオン交換水)に浸漬し、25℃の環境下で透水試験を行った。浸漬溶液の濃度が高いケースでは、時間の経過に伴い透水性が増加する傾向があることが確認された。これは、溶液分析のAl濃度の変化傾向と対応しておりスメクタイトの溶解によるものであると思われる。
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和田 信一郎, 笠木 慎二, 大谷 崇, 藤原 靖
セッションID: A3
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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いわゆるナトリウムベントナイトの可溶性塩類,交換性陽イオン組成および,水を加えたときの間隙水組成について調べた.交換性陽イオン組成は,全陽イオンを抽出し,それから別途定量した塩類の陽イオンを差し引くことにより求めた.陽イオン交換選択係数の値から,間隙水組成を計算した.
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諸留 章二, 河村 雄行
セッションID: A4
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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粘土鉱物は非常に小さく、その組織の直接観察は困難である。
そのためわれわれはモデル計算から組織構造の構築を目指した。
粘土鉱物の単位格子を一つの粒子とする粗視化を行い、粘土分子内の隣の粒子と二つ隣の粒子をバネでつなぎ、粘土鉱物のモデルとした。分子間力として、粒子にL-J型のポテンシャルを与えた。分子内、分子間力はMD計算の結果から得た。ベルレ法を用いて多数の分子モデルを積み重ね、組織を作成した。このように構築した粘土組織の密度、X線パターン等を計算し、現実の観測と比較し粘土組織について考察した。
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森本 和也, 佐藤 努, 米田 哲朗
セッションID: A5
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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ハイドロタルサイトは陰イオン交換性粘土として広く知られている。ハイドロタルサイトに対する陰イオンの吸着機構は、層間へのイオン交換反応による吸着が主体であると考えられている。本研究では表面錯形成反応に注目し、各種無機陰イオンを吸着させたハイドロタルサイトのゼータ電位測定から、陰イオンの特異吸着性について考察した。また、その特異吸着性がハイドロタルサイトの等電点や溶解度に与える影響について検討した。
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日比野 俊行, 大矢 仁史
セッションID: A6
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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尿素法による層状複水酸化物(LDH)の合成とそれに続いて行う副生成物についての処理について発表する。尿素を水溶液中で加熱すると、加水分解によって生じたアンモニアが沈殿剤として働く。水熱条件下で行われた尿素法でのLDH合成では、LDHの生成の他に炭酸マグネシウムなどの副生成物生成も報告されている。本発表では副生成物が生成する条件の検討及び副生成物をその後の処理でLDHへ転換する目的で行った検討について発表する。
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岡田 清, 吉崎 久子, 亀島 欣一, 中島 章
セッションID: A7
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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これまで,カオリナイトを600
oCで熱処理してメタカオリナイトとし,これを酸処理する方法で調製したミクロポーラスシリカをシリカ源として,長鎖アルキルアンモニウムイオンとNaOH水溶液中で水熱反応させることにより,メソポーラスシリカが合成できることを報告した.本研究では,結晶性の異なる天然および合成のカオリナイトをシリカ源として,それぞれメソポーラスシリカを合成し,その多孔体特性に対するカオリナイトの結晶性の影響について検討した.
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岡田 友彦, 江原 祐介, 小川 誠
セッションID: A8
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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Eu
3+のモンモリロナイト(クニピア F),水熱合成サポナイト(スメクトンSA)およびNa-フッ素四ケイ素雲母への水溶液からの吸着について調査した.得られた吸着等温線から,Eu
3+の吸着容量は陽イオン交換容量とほぼ等しい値であった.また,用いた吸着剤の中でNa-フッ素四ケイ素雲母は,Eu
3+との相互作用が最も強いことがわかった.吸着したEu
3+についてPLなどにより評価した.Eu
3+の発光挙動は,層状ケイ酸塩の構造の違いを反映した.
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小暮 敏博, 亀田 純, ドリッツ ビクトール
セッションID: A9
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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八面体陽イオンとしてFe
3+とMgを主体とする2八面体型雲母(celadonite)を加熱、脱水酸基化することにより、まったく新しい構造の2:1層が形成されることが明らかとなった。
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永田 洋
セッションID: A10
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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粘土鉱物の結晶構造に特徴的な不規則性を情報論の観点から検討し、不規則性を指標とする新たな結晶構造論を導き、それに基づく粘土鉱物の分類について考察する。
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河野 元治, 小保方 寿峰
セッションID: A11
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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温泉水から単離したシアノバクテリア(Phormidium sp.)の炭酸カルシウム鉱物生成に及ぼす影響を明らかにするため、HCO3、Ca、Mgイオンを含む溶液にシアノバクテリアの生菌10^6cells/ml相当量を含む系と同量の死滅菌を含む系を光照射条件下で10日間静置し、溶液中のイオン濃度の経時変化を測定した。その結果、生菌は炭酸カルシウム鉱物の生成速度を数倍促進し、死滅菌は数分の1に抑制することが明らかとなった。
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蛇紋岩化作用進行時か蛇紋岩化作用停止後か?置換性か沈殿性か?
加藤 孝幸, 水落 幸広, 二ノ宮 淳, 岡本 征雄, 佐藤 努
セッションID: A12
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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蛇紋岩は一般にメッシュ組織として認識される蛇紋岩化作用進行時に形成された置換性のリザルダイトおよび沈澱性のクリソタイル(±ブルーサイト+磁鉄鉱)からなる部分と、約40℃といわれる蛇紋岩化作用下限温度(O'Hanley,1996)以下で生成する置換性の風化鉱物(パイロオーライトやコーリンガイト)および沈澱性のクリソタイル(±ブルーサイト)からなる部分から構成される。半ば蛇紋岩化したかんらん岩に認められる完全蛇紋岩化バンド、複合蛇紋石バンド、偽メッシュ組織などは蛇紋岩化作用下限温度周辺のイベントを示している。
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アビディン ザエナル, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A13
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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The purpose of this research is to obtain the stability and electronic structural properties of proposed nano-ball allophane using molecular orbital calculation as an alternative to structural analysis at the nano-level and supported by experimental data
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はーん はまよーん, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A14
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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Water vapor adsorption on allophane samples (KnP and KyP) was examined under relative humidity (RH) from 0 to 98%. The adsorption isotherm coincided with Langmuir equation up to 0.45 RH. There was a similar decrease in water adsorption at monolayer level. The decomposition of immogolite undermined the IR band at 348 cm-1 and XRD at 2.25 and 1.40A° due to grinding and was found absent after 8hour grinding. The XRD at 3.3-3.45Aº moved to 3.6A° due to polymerization of silica.
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エルシェイク モハマド アブダラ , 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A15
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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Although many scientists studied competitive adsorption of anions including oxalate and phosphate, the concentration range and adsorption amounts of the anions were very higher as compared to actual soil conditions. Therefore the aim of this study was to investigate adsorption and competitive adsorption of oxalate and phosphate at concentrations below 0.2 mM.
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むんさり もせす わじんぐ, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A16
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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Phytotoxic levels of Al at pH below 5.5 are a primary detrimental aspect of acidified soils. Several evaluated materials such as lime have raised some concerns on the environmental integrity. In this study, NaP1-FA zeolite was used to ameliorate Al toxicity.
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くぐべ じょせふ, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A17
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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The use of physical mixture of zeolite and sesquioxide in simultaneous remediation of positively and negatively charged pollutants resulted in separation into the zeolite and sesquioxide components. Therefore we tried to synthesiz a nano composit of the two, which will be used in the remediation of such polluted environments without the segregation problem.
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安藤 生大, 地下 まゆみ, 坂本 尚史, 松枝 直人, 逸見 彰男
セッションID: A18
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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本研究では、静岡県富士市の板紙系工場であるMI製紙_(株)_の協力を得て、ゼオライトAを有する炭化PSゼオライト(MI-CPSZ)を製造し、これを同社の製紙排水に直接投入して、排水処理効果の検討を行った。また、その過程で発生した製紙スラッジを再度CPSZに合成することを想定した実験を行い、PSの循環利用によるリサイクル性の評価を行ったので報告する。
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上原 元樹, 磯谷 俊介, 山崎 淳司
セッションID: A19
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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水ガラス、水酸化ナトリウムあるいはカリウム溶液、メタ珪酸ナトリウム、石炭灰、シリカ微粉末及び人工軽量骨材を混合することにより、普通セメントを使用しないジオポリマー軽量モルタル及びコンクリートを作製した。
その結果、80℃、8時間処理して重合させること(ジオポリマー化)により、強度が約90MPaの軽量モルタル及び強度が約60MPaの軽量コンクリートを作製できることがわかった。また、作製した固化体の圧縮強度はアルカリ量/水量(モル比)と相関があり、その流動性をはカリウム塩を使用した方がよいことが分かった。
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北村 啓太, 山下 喜世次, 上林 晃, 梶原 鳴雪
セッションID: A20
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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白石綿の母岩である蛇紋岩は日本国内に豊富に存在し、また、白石綿は、過去、建築材料をはじめとする多様な工業製品に使用され、膨大なストックとして残存している。これら石綿含有材料を安全かつ適正に処理することは環境保全の観点から重要な課題となっており、本研究では、白石綿を含む蛇紋岩鉱さいの無害化方法と生成物の性状について述べ、石綿含有材料の無害化処理と再生利用への応用に関する知見を報告する。
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渡嘉敷 義浩, 金城 和敏
セッションID: A21
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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土壌断面のAB、Bt2および2C層中に産するマンガンノジュールの鉱物や元素組成等の特徴について、逐次選択溶解法とX線回折法を併用して調べた。Mn鉱物のbirnessiteやlithiophorite、Fe鉱物のgoethiteのいずれの結晶度も下層土で高い傾向が見られた。塩酸ヒドロキシルアミン液処理ではBsや結晶度の低いLpが溶出し、石英、カオリナイト、イライト、バーミキュライトやスメクタイトが含まれた。
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北川 隆司, 井上 勝史, 地下 まゆみ
セッションID: A22
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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風化した花崗岩の斜面表層に発達している微細割れ目を詳細に観察すると、粘土物質が充填している。深い場所にも微細な割れ目は発達しているが、それらの割れ目には殆ど粘土鉱物は充填していない。これらのことは、割れ目に充填している粘土鉱物は地表付近で形成されたことを示している。また、それらの粘土鉱物は割れ目の周辺の造岩鉱物から風化作用により生成したものではないようである。割れ目に他から運ばれて沈殿した可能性が高い。おそらく地表水に懸濁した粘土鉱物が割れ目を通過するときに沈殿したものと推定される。このような粘土鉱物の成因に関して、斜面崩壊の見地から検討する。
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黒川 恭平, 井上 厚行
セッションID: A23
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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豊羽鉱床においてはFeやMnに富む緑泥石が多産することが知られているが、その成因については必ずしも明確になっていない。本研究では、NEDOによって鉱床近傍で掘削された地熱探査井TH-2~7コアを使用して、鉱床周辺部に発達する変質帯を調べた。特に、緑泥石と炭酸塩鉱物の産状と化学組成を検討し、その成因を明らかにするとともに鉱化作用との関係について考察した。
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小倉 栄樹, 小林 祥一, 地下 まゆみ, 坂本 尚史
セッションID: A24
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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カンラン石,普通輝石,黒雲母を対象にpH4の硝酸,塩酸,硫酸溶液により人工風化実験を行った。装置は改良したソックスレー抽出器を用い50℃で1300日間実験を行い,抽出液については主成分および微量成分,鉱物表面についてはEDSによる化学組成の変化,さらに鉱物表面に生成した二次生成物,特に粘土鉱物について検討を加えたので報告する予定。
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沢井 長雄
セッションID: A25
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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萩焼の主原料粘土である大道土は,可塑性・耐火度ともにあり,収縮も少なく,鉄分も少ないという陶器に好条件の土である.様々な風化程度の花崗岩と花崗岩を不整合に覆っている更新統中の粘土について,XRDにより構成鉱物と量比の変化,XRFにより化学組成の変化を検討した.その結果,大道土は花崗岩の風化物が河川により運搬,堆積されて形成された更新統(大道層)中に胚胎していることが分かった.
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田崎 和江, 佐藤 和也, 野村 正純
セッションID: A26
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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長野県美鈴湖と蓼科湖を例にとって
高橋 かづ江, 田崎 和江
セッションID: A27
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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湊 秀雄, 小暮 敏博, 森本 辰雄
セッションID: A28
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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山田 卓矢, 堀田 祐志, 笹井 亮, 伊藤 秀章
セッションID: B1
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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我々はこれまでに光触媒による希薄汚染水の浄化に関する問題点を解決するために、有機修飾粘土層間へのチタニアナノ結晶の複合化を試み、高い吸着能と光触媒的分解能を併せもつ複合材料の創製に成功している。本研究では、この材料への可視光応答化による更なる性能の向上を目的とし、チタニア微結晶周辺への光増感色素の導入を試み、得られた複合材料の構造および水溶液中の有害有機化合物に対する吸着特性と可視光照射下における光触媒的分解特性について評価した。
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楠本 啓貴, 伊藤 崇倫, 笹井 亮, 伊藤 秀章
セッションID: B2
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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我々はこれまでにLaponiteの層間に界面活性剤と共にキサンテン系色素を導入することにより高量子収率の色素単量体発光を示す固体材料の作製に成功している。このような系でのさらなる高色素濃度化と層の電子状態の影響を明らかにするために、本研究ではホストとして高電荷密度かつ半導体である層状チタン酸を用いて検討した。また、得られたハイブリッドに紫外線を照射することにより層状チタン酸の光励起状態が色素に与える影響についても評価した。
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藤井 和子, 井伊 伸夫
セッションID: B3
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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異なる二種の機能性有機分子の固体中での共存が注目されている。演者らが既に報告した層状ケイ酸塩とクマリン部分が共有結合した複合体は、有機溶媒中でも膨潤する、デインターカレーションが非常に起こりにくい、という特徴がある。本研究では、この複合体の層間に3,3’-ジエチルオキシカルボシアニン(DOC)を挿入し、層状ケイ酸塩/クマリン/DOC複合体を得た。さらに発光特性について検討したので報告する。
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中戸 晃之, 山田 佳美
セッションID: B4
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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粘土と層状半導体のニオブ酸塩の剥離ナノシートにを混合して水に分散させ、さらにメチルビオロゲン(MV)を加えた多成分コロイド分散系内で生じる光誘起電荷分離を観察した。粘土とニオブ酸塩は、コロイド中で相分離し、MVは粘土に選択的に吸着された。このコロイドへ紫外光を照射すると、半導体であるニオブ酸塩が励起され、ニオブ酸塩から粘土上のメチルビオロゲンへの電子移動を生じた。電子移動によって得られた電荷分離状態は、安定に保持された。
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高木 慎介, 江口 美陽, 三宅 麻子, 増井 大, 嶋田 哲也, 立花 宏, 井上 晴夫
セッションID: B5
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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講演者らは、化学合成粘土鉱物上に、カチオン性ポルフィリン色素が無会合、かつ、高密度に吸着する特異な挙動を見出している。また、周囲の環境を選ぶ事で分子の吸着配向を制御できる事を明らかとしている。
ポルフィリン分子の配向が変化する事により、ポルフィリン中心元素の配位空間を立体的に制御可能だと考えられる。本研究では、ピリジン誘導体を配位子として選択し、ナノ層状粒子-ポルフィリン複合体により形成される配位空間の特性について検討した。
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江川 剛, 渡辺 創, 高木 慎介, 井上 晴夫
セッションID: B6
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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粘土鉱物(スメクタイト類サポナイト)上に機能性色素(カチオン性ポルフィリン)が高密度に無会合吸着することを見出している。この複合体形成は『サポナイトとポルフィリンの電荷間距離の一致に由来する』(Size-Matching Effect)と考えている。これまで電荷間距離の異なるポルフィリンを用いて検討を行ってきた。そこで本研究では電荷間距離の異なるサポナイトの設計、合成を行い、複数のサポナイトを用いて吸着挙動の検討を行った。
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望月 大, 黒田 一幸
セッションID: B7
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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分子量の異なるポリエチレングリコールモノメチルエーテルとメチルトリクロロシランとの反応により、エチレンオキシド鎖を有するシリル化剤を合成した。得られたシリル化剤と層状ケイ酸塩オクトシリケートとの反応により、エチレンオキシド鎖の層間への導入を試みた。分子量550のエチレンオキシド鎖を用いた場合、層間に規則的に固定化されていることが、XRD,
29Si MAS NMRより確認された。
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鈴木 康孝, 坂元 祐輔, 平川 祥一朗, 川俣 純
セッションID: B8
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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スメクタイト系粘土鉱物に吸着したカチオン性有機化合物は、粘土シートのもつ二次元的な構造のために異方的に配列する。したがって、複合体を薄膜化した際にも有機化合物は異方的に配列すると期待される。本研究ではジアセチレン系高効率二光子吸収化合物と粘土鉱物からなる複合体の薄膜を作製し、その線形および非線形光学挙動を調査した。その結果、得られた薄膜は異方的な光学挙動を示した。その詳細について報告する。
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山岸 晧彦, 佐藤 久子, 岡本 健太郎, 田村 堅志, 山田 裕久, 猿渡 和子, 小暮 敏博
セッションID: B9
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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有機物、薄膜などを用いたデバイスの研究は最近大変興味をもたれている分野である。我々は剥離する無機層状化合物の中に半導体性を示すものを探索してきた。粘土鉱物もそのひとつの候補である。環境にやさしい省エネルギー化をめざしたデバイス作製のために、粘土鉱物に焦点をあてて、その伝導性とデバイス応用に関する結果を報告する。
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蛯名 武雄, 石井 亮, 手塚 裕之, ナム ヒョンジョン, 水上 富士夫
セッションID: B10
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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光透過性に優れた自立粘土膜の開発を行った。市販の合成粘土であるスメクトン95-80重量部に対してに5-20重量部のカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)あるいはポリアクリル酸ナトリウム(PA)を混合し、得られた均一なペーストを展開・乾燥・剥離することで自立膜を得た。いずれの添加物を用いた場合でも膜は優れた光透過性とガスバリア性を示した。PAを添加物としても用いた場合に膜の耐熱性の向上が顕著であり、350℃までその光透過性を保った。電子顕微鏡観察、エックス線回折法などにより膜の微細構造を解析した。
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川崎 加瑞範, 榊原 和久, 河田 健史, 蛯名 武雄, 水上 富士夫
セッションID: B11
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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粘土層間にラジカル捕集剤を導入した新規ラジカル捕集自立膜の作製およびESR測定をはじめとする機器分析を行なった。今回作製に成功した「ラジカル捕集膜」のうちスピントラップ剤導入膜は、OHラジカルなどの活性ラジカル種を長期間安定に保持することが可能であることを確認した。また、スカベンジング剤導入膜も効率的に活性ラジカル種を捕集することを確認した。この新規ラジカル捕集膜は食品・試薬鮮度保持包装材や環境分析などに広く利用が期待される。
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小森 佳彦
セッションID: B12
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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天然ゴムは汎用性の高い原料であり、そのガスバリア特性を改善することは重要な技術課題である。本研究では膨潤性マイカ等の粘土鉱物を天然ゴムラテックスに混合することで粘土鉱物を剥離、分散させたナノコンポジットを作製し、ガスバリア性能を評価した。その結果、マイカの場合では複合体のガス透過率は大幅に向上した。
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剥離挙動への有機修飾剤の影響
田村 堅志, 井伊 伸夫, 山田 裕久, 八田 珠郎, 倉嶋 敬次
セッションID: B13
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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ポリマーマトリックス中に層状複水酸化物(LDH)を剥離分散させたLDH-ポリマーナノコンポジットの検討のため、様々な有機修飾剤で有機修飾LDHを合成し、熱可塑性樹脂などをベースにしたポリマーコンポジットを調製した。LDHの剥離分散性については透過型電子顕微鏡(TEM)観察、X線回折(XRD)測定などにより評価を行った。得られたポリマーナノコンポジットのモルフォロジーとその性質などについて考察する。
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亀島 欣一, 小幡 宏美, 中島 章, 岡田 清
セッションID: B14
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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本研究ではインドメタシンと層状複水酸化物の複合体を、主にLDHの再構築機能を利用して作製した。XRD回折図形では、60mMでd003=1.91nmに、5mMと10mMではd003=5.0nmにピークがはっきりと現れた。前者は水を、後者はエタノールを溶媒としている。イオン交換法の既報の値とは異なるが、インドメタシンとLDHの複合体が得られ、インドメタシンが層間に導入されたと考えられる。しかし、複合化量はFTIRから判断して少量であった。さらに、得られた試料の種々の溶液内での放出挙動を調査した。
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嶋村 彰紘, 杉原 紗矢, 倉科 昌, 金崎 英二
セッションID: B15
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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層状複水酸化物(以下LDH)は層間のアニオンをイオン交換により放出することが知られている。本研究ではイオン交換容易な有機物アニオンを層間に含みナノサイズの一次粒子径をもつLDHを調製し、XRD、TG-DTA、動的光散乱、SEM測定による特性評価を行った。
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安武 愛子, 會澤 純雄, 高橋 諭, 平原 英俊, 成田 榮一
セッションID: B16
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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近年、医薬分野等において様々な機能性ペプチドが注目されている.演者らはこれまでに無機層状化合物とペプチドを複合化することにより、その安定性が向上することが明らかにしてきた。
本研究では、層状複水酸化物(LDH)および層状水酸化亜鉛(LZH)とコラーゲンペプチドおよび大豆ペプチドの複合体の特性ならびにDDSへの応用を目指した各種複合体の細胞適応性についての検討を行なった。
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増渕 綾香, 會澤 純雄, 平原 英俊, 高橋 諭, 成田 榮一
セッションID: B17
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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層状複水酸化物(LDH)は陰イオン交換能をもち、層間に種々の陰イオンを取り込むことが可能である。近年、有機物と無機物がナノオーダーで複合化したナノハイブリッド機能性材料の研究が行われている。特有の芳香をもつ有機化合物は香料として食品などに利用されており、アロマテラピーなどとしても注目されている。LDHと芳香成分との複合化により、香りの持続効果や熱安定性の向上が期待される。本研究では、ナノフード材料の構築を目的とした、芳香成分のLDHへの取り込みについて検討した。
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石井 亮, 伊藤 徹二, 蛯名 武雄, 花岡 隆昌, 水上 富士夫
セッションID: B18
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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4,4'-Bis(methyldichlorosilyl)biphenylを層状ポリ珪酸の一種であるileriteにインタカーレーションすることにより、ビフェニル分子によって架橋された層状シリカハイブリット多孔体を合成した。得られた多孔体は層状構造をとっており、その層間距離(約2.9nm)から、ビフェニル分子は層間をほぼ double layerを形成していることが示唆された。
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手島 暢彦, 塚本 勝朗, 佐倉 俊治, 中村 雄三, 蛯名 武雄, 水上 富士夫
セッションID: B19
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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膨張黒鉛製品の表面に、耐熱性に優れた粘土膜による保護層を形成するための技術開発を行った。膨張黒鉛への密着性に優れた複数の天然粘土原料を選択し、ブレンドし、さらに少量の有機バインダーを添加し、水に均一分散させることにより最適なコーティング用ペーストを調製した。さらに製造過程における詳細な条件を最適化するなどし、均一なコーティング層を有する複合ガスケットの製造技術を開発した。
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久常 雄大, 大河原 正文, 三田地 利之
セッションID: B20
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
会議録・要旨集
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異なる湿度と温度の下でベントナイトの摩擦力をAFM(原子間力顕微鏡)により測定した。湿度を変化させたときの摩擦係数 はμ=0.027(50%RH)>0.011(90%RH)>0.008(液中),温度を変化させたときの摩擦係数はμ=0.011(20℃)<0.013(30℃)<0.014(40℃)でとなった。湿度が高くなると摩擦係数μは小さくなり,温度が高くなると大きくなるようである。
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中西 亮介, 和田 信一郎
セッションID: B21
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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オルトケイ酸ナトリウム溶液と塩化アルミニウム溶液を急速混合することで調製した,ヒドロキシアルミノシリケート溶液の電気伝導度を,透析することによりある範囲まで下げ,透析後の溶液の温度が沸騰付近になるよう加熱することで,イモゴライトが生成された.加熱前の溶液のSi,Al濃度は,無機塩の試薬を用いたイモゴライト合成において,これまでに報告されているものの中で最も高かった.
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平尾 好宏, 大川 政志, 山下 浩, 前川 尚
セッションID: B22
発行日: 2007年
公開日: 2008/02/02
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GeO2を出発原料とした高濃度水溶液からGe置換型イモゴライトを合成し、AFM, XRD, IRを用いて評価を行ってきた。本研究ではさらにTEM, NMR, DTA-TGから詳細に構造の評価を行った。TEMにより短いチューブとその断面が観察され、NMRからAlは6配位であることが分かった。DTA曲線には2つの吸熱ピークと1つの発熱ピーク観察され、XRDから加熱処理によりアモルファス状態を経て、Al6Ge2O13結晶に転移することが分かった。
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