抄録
海水によるモルタルの表面変質機構を解明するため、早強ポルトランドセメント(HES)およびアルミナセメント(AL)と珪砂から作成した2種のモルタルをタブレット状(直径3.5 cm、高さ1.0 cm)に整形した試料1個と、0.25倍および2.0倍塩分濃度の人工海水200 mLとを室温で91日間反応させる実験を行った。実験後のタブレット表面には低塩分濃度下ではブルーサイトとアラゴナイトの存在が確認され、HESではブルーサイト、ALではアラゴナイトの生成が顕著であった。高塩分濃度下ではアラゴナイトの生成が促進された。断面の観察・分析により、ブルーサイトの薄層の上に柱状から針状のアラゴナイトが生成することがわかった。