抄録
層状複水酸化物は合成が容易であり、その構造特性から様々な陰イオンや分子をインターカレーションすることができる。そのため、砒素、ヨウ素、リン酸イオンなどの環境汚染物質の除去材料や、製薬成分や生化学的化合物を担持した生体材料としての利用か期待される。一方アパタイトはアルカリ条件下での低溶解性を利用した放射性物質の長期固定化材料や高い生体親和性を利用した生体材料として応用されている。本研究ではこれらの層状複水酸化物とアパタイトの特徴を利用するため、Ca/Al系層状複水酸化物を合成し、その表層へのアパタイトの複合化を検討した。