Drug Delivery System
Online ISSN : 1881-2732
Print ISSN : 0913-5006
ISSN-L : 0913-5006
特集“脳をターゲットとするDDSの基礎と臨床” 編集:武田真莉子
脳を標的とした創薬における分子イメージングの活用
金山 洋介新垣 友隆尾上 浩隆渡辺 恭良
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 28 巻 4 号 p. 328-334

詳細
抄録

生体分子イメージング技術は、薬剤開発における重要な技術となってきている。特にPET(Positron Emission Tomography)は高い感度と定量性、プローブの多様性から、病態の分子医学的把握による疾患診断、薬効評価を可能にし、合理的な薬物送達システム(DDS)の評価を行うことに役立つ。脳は高度な機能と複雑な構造を有し、薬剤や毒物の移行を制限する血液脳関門によって恒常性が保たれている。脳を標的とした薬剤の開発においては、非侵襲的に薬剤の脳内分布を解析可能な分子イメージング技術の必要性が高い。本稿ではPETを用いた血液脳関門における薬剤トランスポーター機能の解析、薬剤の脳内移行の視覚化と薬効評価の例を通して分子イメージングの有効性について概説する。

著者関連情報
© 2013 日本DDS学会
前の記事
feedback
Top