Dental Medicine Research
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クリニカル・テクノロジー
低侵襲インプラントの実際
尾関 雅彦
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2013 年 33 巻 1 号 p. 109-115

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抄録

1952年にPer-Ingvar Brånemark (Sweden) がチタンと骨とが強固に結合するオッセオインテグレーション (osseointegration) という現象を偶然に発見して以来, 半世紀以上が過ぎた今日では, 歯や顎骨を欠損した患者に対する補綴治療において骨結合型インプラント (osseointegrated implant) は不可欠なものとなっている.
その中で, インプラントに関連した材料や技術の開発や改良, ならびに長年にわたる多数の治療例の検証の結果, 患者 (生体) に対してインプラント治療をより低侵襲に行おうとする潮流がある.
本論文では, 低侵襲インプラントに至るまでのインプラント治療の歴史的変遷とともに, 当科で行っている低侵襲インプラントの治療例について解説した.
日進月歩のインプラント治療をできるだけ低侵襲に行うことは, 患者と術者の双方に非常に有益性が高いことから, 個々の患者の要望に応じた患者主導型 (患者中心型) の治療を行ううえで, 低侵襲インプラントは今後もますます需要が高まると思われる.

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© 2013 昭和大学・昭和歯学会
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