昭和歯学会雑誌
Online ISSN : 2186-5396
Print ISSN : 0285-922X
ISSN-L : 0285-922X
咬合小面と咬合接触面の簡便な記録法
新谷 明幸山上 芳雄菅沼 岳史蛭間 崇善古屋 良一川和 忠治
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 16 巻 2 号 p. 119-124

詳細
抄録

機能的に適切なクラウンの咬合面形態を検討するためには, 臨床で装着されるクラウンの咬合面形態特に咬合小面と咬合接触状態を多数記録し, 臨床経過とともに分析することが重要と考えられる.本稿では, 咬合小面と咬合接触状態の簡便な記録方法について報告する.まず, 咬合印象用トレーと付加型シリコーン印象材を用いて咬合接触記録を採得し, その印象面に硬石膏を注入する.得られた歯列模型と咬合接触記録を写真撮影し, イメージスキャナーを用いてパーソナルコンピューターに入力する.入力された2つの画像をコンピューターにより画像処理し, 最終的に両者の重ね合わせを行う.得られた画像において両者を正確に重ね合わせることができた.この方法は, 使用器材が少なく簡便であり, 咬合面形態と咬合接触像の重ね合わせも正確であり, 臨床上有用と考えられた.

著者関連情報
© 昭和歯学会
前の記事 次の記事
feedback
Top