私は数年来,脂漏の問題について追求レてきたが,全身的脂質代謝の問題,就中脂漏症に於ける不飽和脂肪酸の意義に関する研究,在来脂漏症の範喘脳入る2,3皮膚疾患に就ての皮膚落屑の脂質分析よりする検討、p32を用いての人体皮膚の脂質合成能に関する知見等について之迄に既に発表している.今回は更にその焦点を皮脂腺そのものの機能にしぼって各種脂質の合成分泌の積極的能力の有無等について,動物実験,組織化学的探索,生理生化学的検索を行って,逐次検討を加えつゝあるが,今回は之迄仁得られた教室の成績について報告する.