日本皮膚科学会雑誌
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IHMSの奏効した光沢苔癬,持久型結節性紅斑並びに慢性腎炎の合併例
斎藤 文雄
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1959 年 69 巻 3 号 p. 321-

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抄録

1907年Pinkusにより光沢苔癬(光苔と略す)と命名されてより内外多数の報告を見るが,成因として最初Arndtは結核を重親し,その後扁平紅色苔癬(扁苔と略す)との密接な関係より異型とも考えられたが,未だ解明の段階に到らず原因不明の疾患とされている.本邦では土肥(章)の1例を嚆矢とし,15例の報告がある.著者は最近本症に持久型結節性紅斑(Nodular Vasculitis),慢性腎炎を併発し,IHMS(ネオイスコチン)の内服により治癒した例を経験したので報告し,内外の文献的考察を試みた.

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© 1959 日本皮膚科学会
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