日本皮膚科学会雑誌
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Freeze-fracture電顕法によるEpidermophyton floccosumの細胞壁の超微細構造: -とくに最外層(exo-layer)の形態学的性状について-
北島 康雄関谷 孝
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1979 年 89 巻 1 号 p. 19-

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抄録
Epidermophyton floccosym の細胞壁はキチンやグルカンなどを主成分とする多糖体によって構築されてしるのに対し,最外層 (exo-layer または DOC)はタンパクを主成分としていることをこれまでに明らかにした.本報では,この exo-layer を含めて細胞壁の freeze-fracture 電顕観察を行なった結果について述べる. freeze-fracture 法では,細胞壁はその層に沿って平面割断されることはなく,常に横断されたのに対し exo-layer は容易に平面に割断されて,面構造を露出した.したがって exolayer は疎水性部分をその層構造内に層として有していると推察された.また exo-layer の割面の一部には,微銅線維状の波状のパターンが認められた.
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© 1979 日本皮膚科学会
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