本研究では,研究代表者がこれまでに開発した乳酸応答性ポリマーを,様々な模様を描いて布地と複合化することにより,汗中の乳酸濃度に依存して図柄が変化するスポーツウェアの創製に向けた基礎的検討を行った.乳酸応答性ポリマーと布地との複合化は,モノマー溶液を木綿布に含浸させ,所定の形状の光透過部を有するフォトマスクを介して紫外線を照射し,重合させる方法により行った.得られたサンプルをアニオン色素で着色した後,乳酸水溶液に浸漬したところ,乳酸に応答した色素の脱離が生じ,布上の図柄が変化していった.応答の乳酸濃度依存性と経時変化を検討した結果,汗中に存在する乳酸の濃度範囲内で,30分以内に図柄が「笑顔」から「泣き顔」へ変化することが明らかになった.