抄録
本研究はゲームサウンド開発の、特に楽曲制作の負荷軽減や効率化を目指し、独自のゲームサウンド制作手法「マップ×モティーフ モデル」の提案を行うものである。本モデルは、楽曲制作の足掛かりとなる「モティーフ」とゲーム内の「マップ情報」を連携させたモデルである。また、「音楽要素“モティーフ”を早期に作成し応用する」ことと「ゲームのフィールドマップコンセプトを活用する」ことの2 点の特徴がある。オンラインセミナー「SIG-AUDIO」の登壇を通し、ゲームサウンド制作業務の従事者に対して、モデルの提案とアンケートによる評価を行った。評価を通して得られた内容の、考察を行った結果、本モデルの「モティーフ早期作成」は有効ではあるものの、「マップコンセプトの活用」は有用性と工数が見合わないと結論付けられた。