薬物動態
Print ISSN : 0916-1139
超短時間作用型β1遮断剤ONO-1101の体内動態(第4報):ビーグル犬に静脈内投与後の血中動態および麻酔の影響
恒川 健阪口 喜美子夏井 潔中尾 康弘柴川 公雄平工 誠治
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 12 巻 1 号 p. 42-47

詳細
抄録

ONO-1101 ((−)-[(S)-2,2-dimethyl-1,3-dioxolan-4-yl]methyl 3-[4-[(S)-2-hydroxy-3-(2-morpholinocarbonylamino)ethylamino]propoxy]phenylpropionate monohydrochloride)をイヌに静脈内急速投与後の血中動態および静脈内定速注入後の血中動態を検討し,さらに麻酔の影響について検討した.
1.ONO-1101を0.3および3.Omg/kgの用量で静脈内投与した時,血漿中の未変化体はいずれの投与量においても速やかに消失し,AUC0-∞は用量に応じた増加が認められた.代謝物としてM-1,M-2が認められ,これらの消失は緩慢であった.
2.麻酔下に静脈内定速注入した時,薬物動態パラメータには有意差は認められなかったが,麻酔下では無麻酔下に比べ未変化体の血漿中濃度は高く推移した.

著者関連情報
© 日本薬物動態学会
前の記事 次の記事
feedback
Top