薬物動態
Print ISSN : 0916-1139
15(R)-15-Methylprostaglandin E2 (Arbaprostil)のラットにおける生体内動態の研究(第4報):15(S)-15-Methylprostaglandin E2投与後の血液中濃度および尿,糞中排泄
大澤 康次幡野 恵西宮 一尋岡崎 彬太田 真一宇田 文昭柳田 由紀檜垣 洋子吉田 知江里
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1988 年 3 巻 4 号 p. 441-446

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抄録

ラットに3H-CU-83(S)を25μg/kgで静脈内あるいは経口投与し,血液中濃度および尿糞中排泄を検討した.
静脈内投与後の血液中濃度推移は投与後5分より上昇し,投与後45分に25.74ng eq./mlのCmaxを示し,それ以後t1/2 3.05時間とt1/2 33.09時間の二相で減少した.投与後72時間までのAUCは135.42ng eq.·hr/mlであった.
経口投与では,投与後3時間でCmax 4.10ng eq./mlに達し,以後t1/2α 4.46時間とt1/2β 26.83時間の二相で減少した.投与後72時間までのAUCは48.62ng eq.·hr/mlであった.
静脈内投与と経口投与のいずれの場合も,尿および糞中への放射能の排泄は,投与後48時間でほぼ終了した.静脈内投与では,投与後72時間までに投与量の30.52%が尿中に,60.42%が糞中に排泄された.経口投与では,同じく72時間までに40.34%が尿中に,69.24%が糞中に排泄された.

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© 日本薬物動態学会
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