抄録
14C-PERGOLIDE MESYLATEを雄性ラットに反復経口投与し,その吸収,分布および排泄について検討し,以下の結果を得た.
1.毎回投与後24時間における血液中放射能濃度は投与回数に伴い上昇し,18回投与後には1回投与後の4.2倍を示したが,以後,投与回数に伴う変化は認められなかった.21回投与後の血液中濃度の消失は,単回投与と比較して緩慢であった.
2.尿,糞中排泄率は4回投与以降ほぼ一定であり,21回投与後168時間までの尿中には累積投与量の24.4%,糞中には72.1%が排泄された.
3.1,7,14,21回投与後24時間の組織内放射能濃度は,大部分の組織が投与回数に伴い上昇する傾向を示した.脾臓,下顎腺,甲状腺,骨髄および腎臓が高い蓄積を示したが,他の組織は6倍以下であった.21回投与後の組織内濃度は,単回投与群より消失が緩慢になる傾向を示した.