薬物動態
Print ISSN : 0916-1139
PERGOLIDE MESYLATEの体内動態(第4報):ラットおよびサルにおける代謝
江角 凱夫島田 典招唐澤 良夫石川 久子根本 僚子小口 真美河合 睦文
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1992 年 7 巻 1 号 p. 71-85

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抄録
1.雄性ラットにPERGOLIDE MESYLATEを0.06mg/kgあるいは2mg/kg反復経口投与した際,両投与群ともコントロール群に対し,肝臓1g当たりの肝ミクロソーム蛋白量,チトクロームP-450含量,アニリン水酸化酵素活性,p-ニトロフェニル UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ酵素活性は両投与群とも増加したが,アミノピリンN-脱メチル化酵素活性は0.06mg/kg投与群のみ増加した.
2.雄性ラットに14C-PERGOLIDE MESYLATEを2mg/kg経口投与した際,投与後30分から24時間までの血漿中には,未知代謝物M7およびPERGOLIDE SULFOXIDEが多く,PERGOLIDEはごくわずかであった.尿中には主代謝物として未知代謝物M6(PERGOLIDEあるいは未知代謝物M10の抱合体),M8およびPERGOLIDE SULFOXIDEが認められた.糞中には主としてPERGOLIDEが認められた.十二指腸内投与での胆汁中主代謝物は未知代謝物M6およびM8であった.肝臓中には主としてPERGOLIDEおよびPERGOLIDE SULFONEが認められた.投与後2時間の腎臓中ではPERGOLIDEが主として認められたが,24時間では未知代謝物M5が多くなった.肺中には,PERGOLIDEおよび主代謝物としてPERGOLIDE SULFOXIDEおよびPERGOLIDE SULFONEが認められた.反復経口投与した際,各試料中代謝物の割合は,単回投与群とほぼ同様であった.
3、雄性サルに14C-PERGOLIDE MESYLATEを2mg/kg経口投与した際,血漿および尿中にはPERGOLIDEは少なく,未知代謝物M8画分およびM2が主代謝物として認められた.抱合体は認められなかった.
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© 日本薬物動態学会
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