1994 年 9 巻 6 号 p. 743-749
NZ-105をラットおよびイヌに静脈内投与と単回経口投与を行い,投与後の血漿中濃度推移を検討した.
1.ラットおよびイヌにそれぞれ,1.0,0.3mg/kgの用量で静脈内投与を行った結果,NZ-105は二相性に消失し,消失相の半減期はそれぞれ1.35,1.03hrであった.
2.ラットに5,10,20mg/kgで経口投与を行った結果,生物学的利用率は,それぞれ19.5,25.0,23.9%であった.
3.ラットに摂食条件下で10mg/kgの経口投与を行った場合,生物学的利用率は10%で,食餌の影響を受ける可能性が示唆された.
4.イヌに2,5,10mg/kgで経口投与を行った結果,生物学的利用率は,それぞれ5.1,5.6,4.9%であった.