PGI2誘導体ataprost(OP-41483)の3H標識体をラットに静脈内投与後の,尿中,胆汁中および血漿中代謝物について検討し,以下の結果を得た
1.未変化のataprostは尿中および胆汁中に検出されなかった.
2.Ataprostは2つの経路,すなわち15位水酸基の酸化,13,14位二重結合の還元,α側鎖のβ酸化,cyclopentane環18位の水酸化による経路,および15位水酸基の酸化を伴わないα側鎖のβ酸化,グルクロン酸抱合による経路により代謝された.
3.血漿中,尿中および胆汁中の主代謝物は,それぞれ13,14-dihydro-2,3,4,5-tetranor-15-oxo体(PM3),13,14-dihydro-18-hydroxy-2,3,4,5-tetranor-15-oxo体(UM1とUM2),2,3,4,5-te-tranor体のグルクロン酸抱合体(BM1)であった.