本研究は,パフォーマンス課題とその評価を国立大学の総合型選抜・学校推薦型選抜に活用して,汎用的な選抜・評価方法の確立を目指す実証的研究である。高校生のグループワークによるパフォーマンス課題の実践で測定されるコミュニケーション力の構成要素とその評価規準・評価基準をルーブリックで示した。そして,中切ほか(2019)の実践で信頼性が低く受講者の個人差を捉えるのに適切な規準設定ではなかった構成要素を検討した結果,1つを保留し,他の3つの改善を試みた。その結果,改善版「共同創作力」と言語的観点を測定・評価する改善版「表現力②」の信頼性と受講者の個人差を捉える規準設定が向上した。